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クリスタルキング/セシル

さて今回感想をお送りするのは、「大都会」の大ヒット、北斗の拳のオープニング曲「愛をとりもどせ」で有名な、クリスタルキングの隠れた名曲「セシル」です。

その2
アーティスト名:クリスタルキング
曲名:セシル
作詞:大津あきら
作曲:山下三智夫
編曲:梅垣達志
発売日:1982年7月21日

冒頭でも触れた2つのヒット曲、「大都会」はこれまで歌謡曲を通過してこなかった私にも、缶コーヒーのCMソングとして耳に入ってきてますし、「愛をとりもどせ」は、TVで懐かしアニメ特集で北斗の拳が取り上げられた時に、必ずと言っていいほど流れていましたので、クリスタルキング知名度の点ではかなり高いかと思います(少なくとも私より上の世代には)。

ただ、この2曲はあちらこちらで聴きすぎたせいか、ド定番過ぎて、今更改めて聴くまでもないかなーと、なんせサビとかはなんとなく歌えますからね。よしじっくり腰据えてってならなかったんですよ。

で、私が当時の歌謡曲を聴く時は、もちろんHIT曲が自分にハマればそのまま、自分のスマホに取り組むのですが、はまらない場合、そのアーティストのHITした曲の周辺やデビュー曲、または世間の注目を浴びなくなってから(←失礼汗)発表された曲を追いかけています。

アーティストの方は、一人でも多くの人に自分たちの曲を届けて、聴いてもらうことによって、元気になってもらいたい、勇気をもってもらいたい、楽しくなってもらいたいと思っているはずです。

それが、楽曲の良さはもちろんのこと、当時のトレンドや、プロモーション、ユーザーの心理などが重なり合って、多くの人の心を掴んだ曲=HIT曲が生まれたんだと思います。なので、アーティストは、いつでも良い曲を私たちに届けているのであって、売れた曲=いい曲、売れてない曲=悪い曲とはならないのです。

特に私のような聴き方をすると、HIT曲よりも心を動かされる曲に出会います。それが今回ご紹介する、クリスタルキングの「セシル」という曲です。

クリスタルキングは、普通の人が歌ったら血管が切れそうなハイトーンボイスを繰り広げるヴォーカル田中 昌之さんと、低音パートの渋い歌声を披露するムッシュ吉崎さんをメインとしています。

しかし、この「セシル」は違うんです。田中さんでもなく、吉崎さんでもない、なんとギターの山下三智夫(やましたみちお)さんが、メインヴォーカルとして歌っているんです。なんともいえない、甘く透明感のある歌声で、清涼感たっぷりで涼しさが伝わってきます。メロウなギターリフ、やわらかなピアノの音色、昔を懐かしく思う郷愁さも合わさっていますね。初見で聴いたら誰もクリスタルキングの曲って思わないです笑。

サビに入ると、田中さん&吉崎さんがバックコーラスして重なってくるので、分厚くなりがらも、終始爽やかを漂わせているのは、作曲の妙でしょうか。

これを書いている今、毎週台風が接近して、寒い秋を過ごしています。この曲を聴くと、夏の情景が目の前に浮かぶようです。当時はシングルとして発売されてましたが、あんまりHITはしなかったようです。

それでも、別のHIT曲をきっかけに、こうした名曲に巡り会えたことは幸せだなと思っています。YouTubeでググれば、画像は荒いですがまだ残っていますので、興味のある方はぜひ。

クリスタルキング/セシル】

www.youtube.com