djemprの音楽帝国

テクノDJのDJえんぺら~が、音楽の話題を軸に帝国を作り上げるブログです

中山美穂/ツイてるねノッてるね

さーて今週の音楽帝国は?(サザエさん風)

先週のブログから早1週間、時の経つのは早いもんですね。ブログなんて日記なのだから、どんどん書き進めればいいと思っても、あの曲にしようかな、いやこの曲にしようかなと、迷ってしまうものなんです。

今回感想を書くのは、「中山美穂」さんの「ツイてるねノッてるね」です。まずは楽曲の詳細から。

その4
アーティスト名:中山美穂
曲名:ツイてるねノッてるね
作詞:松本隆
作曲:筒美京平
編曲:大村雅朗船山基紀
発売日:1986年8月21日

私の書く80年代歌謡曲の感想は、リアルタイムを一切経過していません。90年代のJ-POPから音楽を本格的に聴き始め、ミスチル→B'z→ダンスマニア→電気グルーヴ→テクノという系譜なので、あの時TVではこうだったとか、その時はこれが流行ってたとか、そういった背景が一切ありません。

先週の吉川晃司さんでも触れていますが、歌っているところを見たことがないのです。少しは、あの人は今とか、懐かしの歌謡曲のような特番でああやっていたな、というレベルです。

なので中山美穂さんについても、知っている範囲では、WANDSと一緒に歌った「世界中の誰よりきっと」が知ったきっかけかもしれません。90年代前半はビーイング系ZARD相川七瀬T-BOLAN等、長戸大幸率いる音楽事務所)が人気だったので、この曲が自然と入ってきました。

中山美穂さんが80年代にアイドルをされていて、その後女優に転身、辻仁成さんと結婚、主にドラマでは見た記憶がある程度で、ましてアイドル時代に歌っていた曲は1つも知りませんでした。

この曲に出会ったのも80年代ヒットメドレーからアイドル特集のYouTubeです。その時は、アイドルかーAKBバカにしている自分だもんなーハマったりしたらあれかなーと思っていました。

でも、食わず嫌いはいけません。どれどれ、どんな曲ジャイと制作周りを見たら「ワオ」ですよ、「ワオッ」。作詞松本隆、作曲は筒美京平、編曲が大村さんだけも十分と思いきや、フェアライト導入者でも有名な船山基紀さんも名を連ねているじゃないですか。

このメンツで良くないはずはない、そんな気分で聴いてみたら、当たりです。大当たりです。ツイてます(はっ)。なんですかこの激しいリズムは。めちゃカラダがついノッってしまう(はっ、タイトルと通り・・・)。グイグイとAメロBメロと進んでしまいます。

サビに入る直前の「女だわ」で無音になるのも、その後の期待感を膨らませてくれます。サビに入ると、そこまでぶち上げる感じではないものの、ベースとドラムとスネアが良い感じで鳴っているので、マイナー調でも気持ちよく聞けますね。

編曲が大村さんと舟山さんなので、バックトラックがほんと豪華。よーく耳を澄ますと豊かな音色でいろんな楽器が使われています。イントロだけ、サビだけ、ブレイクだけ、同じフレーズの反復が基本のテクノやハウスを聴いてきた自分にとって、とっても贅沢に聞こえます。ただ音を載せているだけでなく、このタイミングで、この音を使うから、リズムに乗りやすくなっているのかと、聴くたびに新しい発見がありますね。音楽の基礎知識はもちろんのこと、ジャンルを幅広く聴いていないと使えないような音もたくさん入っています。

人はどうしても自分の知っている範囲で物事を判断してしまうので、好きなジャンルが偏っていると、そのジャンルの曲しか作れなかったりますから。その点、このツイてるねノッてるねでは、ダンスをベースにしながらも、効果的なSE(サウンドエフェクトの略)やギターリフ、ピアノ、ストリングス、コーラス、駆け上がりのフランジャーなど、ほんと盛りだくさん。これぞ「プロ」の仕事ですね。

作詞の松本隆さんも、松田聖子に提供する可愛らしい乙女の詩も書けば、バブル前夜のイケてる女性(モテて困る)の詩も用意できる、ほんとどれだけの女を知っているのでしょうか。経験豊富なのか、それとも想像力豊かなのか、質と量が両立する稀有な方です。

作曲は筒美京平さん。この方の功績は、様々なブログで取り上げられているので、ことさら私が紹介するまでもないかなと。80年代のヒット曲の大半は筒美さんの作曲ですからね。どんだけハイペースで作曲できるんだと。

しかも、そんなことはありませんが、似た曲がない。私なんてDJ用のトラックを作ると、どうしたって似てきますからね。それだけ音楽の幅が狭いってことにつながるんですけど笑。しっとりした曲、明るい曲、悲しげな曲、ダンサブルな曲、なんでこんなに作れるのか不思議です。

んで、なぜか最後になりました、中山美穂さんの歌声です。音痴ではないと思う、特長のある声ですが(ちなみに私は音痴です笑)、音程がしっかり取れているわけでもなく、ギリギリ次第点かなと思います(←何様だ)。可愛らしく少しふわっとした感じもあります。楽曲と声の調和は取れているので、聴き疲れすることもなく、耳に優しい声質ですね。

中山美穂さんって、目鼻立ちがはっきりしていて、意志の強そうなエキゾチック感が出ている人なので(アイドル時代)、声が強い感じが思想なのですが、意外とそのギャップのある声がいいのかもしれません。

どうしてもクラブミュージック系DJをやっていたせいで、歌声はもちろんですが、バックで流れている楽曲中心のレビューになってしまいす。楽曲も豊かですが、ダンサーにも注目な動画を上げときます。

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