djemprの音楽帝国

テクノDJのDJえんぺら~が、音楽の話題を軸に帝国を作り上げるブログです

フィーバー/デジタラブ

いつも枕言葉、最近寒いですねーとか、ラーメン食べ過ぎてお腹周りが気になるーとか、感想の出だしに何書こうかなと悩んでいるのですが、今日はさくっと感想に写っちゃいますね。

その4
アーティスト名:フィーバー
曲名:デジタラブ
作詞:糸井重里
作曲:鈴木慶一
編曲:難波弘之
発売日:1980年11月5日

みなさん、フィーバーってご存じですか?昔3人組の女性アイドルグループ「キャンディーズ」っていましたよね。ランちゃん(伊藤蘭)、ミキちゃん(藤村美樹)、スーちゃん(田中好子)の。そのキャンディーズの解散時期と前後して、フォロワーアイドル3人組が出てきたんですけども、その中の1グループなんです。事務所もキャンディーズと同じナベプロで、なんとしても売上を維持もしくは伸ばすために、似たようなグループを立てて、ファン層を離さない様子が伺えます。

フィーバーは、すでにモデルとして人気のあった「渡井なおみ」に、岡広いずみ、北川まゆみの3人で結成され、シングル曲は「悪魔に口づけ」「ユーアーセクシー」など、お姉さんキャラ&ほんのりお色気を感じさせる歌声と衣装で、TVの歌番組出演などで一定の人気を得ていたようです。

ただ、シングルの売上は散々なようで、解散するまでに5枚発表してますが、どれも泣かず飛ばす。個人的には、どの曲も編曲がしっかりしていて、カラフルな楽器演奏が散りばめられているので、聴くたびに新しい発見がある、スルメのようなイメージを持っています。

特に、「熱い気分の冷めないうちに」は、編曲を若かりし頃の大村雅朗さんが手がけているので、なんともゴージャスな音色を響かせています。この曲は私も大好きなので、また別の機会に感想を書きますね。

さて話を戻して、フィーバーの「デジタラブ」は最終シングルにして、彼女たちの最高傑作でもあり、テクノ歌謡曲史上に燦然と輝く名曲であります。私も名前だけは聴いていたのですが、実際動画で見たら、ドハマリしました。程よいピコピコ感(この辺がテクノポップっぽい)と、スカスカなリズム、当時としては最先端と思われるボコーダー使い(デジタラブ/ドキドキドキドキ)、なんとも愛らしい感じに仕上がっています。

作曲はムーンライダーズ鈴木慶一さん。80年当時はYMOを発端とするテクノ・ポップがブームだったこともあり、いろんなアーティストが取り入れていたのですが、フィーバーもその流れに載ってみたというとこですね。

作詞はなんと糸井重里さん。今ではほぼ日刊イトイ新聞やゲームのマザー、コピーライターとして、私が語るまでもない著名な方です。デジタラブ、デジタルとラブの造語からイメージできると思いますが、歌詞の内容は、あんまりデジタルじゃないっていうね。ある女性の優柔不断な愛する気持ちが綴られています。

編曲は難波弘之さん。私あんまりこの人知らなくてですね、WIKIをみたらキーボード使いでもあり、SF作家?でもある、異色の経歴の人みたいです。

このシングルを最後に解散してしまうんですが、「デジタラブ」の他にリリースしたシングル曲は佳作が多く、今の時代の耳で聞くと、なんでこんなに売れてないのか不思議なくらいです。3人はとっても美人だし、今でも通用する顔出ちです。歌もうまいし、楽曲も良い、トレンドとの相性やプロモーション戦略が間違っていたのか。ググってもあんまり情報が出てこない、かなりレア度の高いアイドルユニットです。もしCDで彼女たちの歌声を聞く場合は、「テクノマジック歌謡曲」「テクノ歌謡東芝EMI編」に収められてます。

最後にドリフターズの「8時だよ全員集合」でデジタラブを歌うフィーバーの動画を載せておきますね。衣装も色違いにして個性を出しているので、時代が違えば、現代のPerfumeになりえたかもしれません。

www.youtube.com